ビジネスや観光で来日する外国人が増えており、滞在先の選択肢としてメジャーだったホテルのほかに、手軽に入居できるマンスリーマンションが注目されています。ただ、そこで気になるのが外国人でもマンスリーマンションを契約できるのかどうか。
ここでは、マンスリーマンションを検討している外国人の方に向けて、契約する際の条件やマンスリーマンションを利用するメリットなどを紹介します。
外国人でも、日本人と同様に契約者本人の身分証を提示し、契約書を交わせばマンスリーマンションを契約できます。外国人を対象としたマンスリーマンションもあるので、「外国人向け」というような表記がある物件を探してみるのも良いかもしれません。
ただし、管理会社によっては外国人の契約に条件を設けているところもあるため、注意が必要です。
マンスリーマンションは一般的な賃貸物件と違って仮住まいという側面が大きいため、入居者への条件を緩めに設定しているのが特徴です。そのため、外国人でも契約できるケースがほとんどですが、管理会社や物件によっては次のような条件を課されることがあります。
外国人がマンスリーマンションを契約する際に上記のような条件が設けられる理由としては、マンスリーマンションの管理会社に外国語を話せる人間が常駐しているとは限らないため。何かあったときにコミュニケーションが取れないと困るので、日本語を理解できるかどうかが条件となるケースが多いようです。
ただ、外国語での対応が可能な管理会社も増えてきており、英語の契約書や通話アプリを介した説明など、日本語を喋れない外国人でも利用できるような工夫をしているところもあります。
外国人への対応についてはマンスリーマンションや物件によって異なるため、気になる物件があれば外国人の契約の可否や条件を事前に確認しておきましょう。
数はあまり多くありませんが、東京や大阪などの都市部や観光地には外国人向けのマンスリーマンションがあります。そういったマンスリーマンションは外国語が堪能なスタッフが在籍しているため、問い合わせや契約にもスムーズに対応することが可能です。
そのほかの外国人向けのマンスリーマンションの特徴としては、室内でも靴を履いたまま生活できる物件もあるとのこと。自国での日常に近い暮らしを送れるため、靴を脱いで生活するのに慣れていない外国人から人気を集めているようです。また、備品やオプションなども外国人向けに考えられているので、より快適に過ごせるメリットがあります。
一方で物件数が少ないため、ほかのマンスリーマンションと比べて月額費用が高くなる点はデメリットと言えるでしょう。
マンスリーマンションは駅の近くに建っていることが多く、さらに利便性の高い立地にある物件がほとんどです。通勤や移動に便利な立地にあるため、ビジネスを目的とした滞在や観光の拠点としても利用メリットは大きいと言えます。
分かりやすい立地にあるケースが多いので、道に迷いにくいのも嬉しいポイントです。
マンスリーマンションを利用するうえで最大のメリットとも言えるのが、一般的な賃貸物件やホテルを利用するよりも滞在費を安く抑えられること。一般的な賃貸物件だと敷金や礼金などの初期費用がかかり、ホテルだと自炊ができないので外食が多くなることで食費がかさんでしまうのが難点。
マンスリーマンションなら敷金や礼金、仲介手数料などが発生しないケースが多く、さらに自炊もできるので滞在費を安く抑えたい方には魅力的な物件です。
マンスリーマンションは物件探しや契約手続きをWeb上で行なえるため、自国で手続きを済ませておけば、来日してすぐに入居できます。また、マンスリーマンションは現地で見学ができない分、サイトに写真や間取り図など、物件の情報を多く掲載しているのが特徴です。
そのため、海外にいながら必要情報を確認でき、メールでの問い合わせも可能。手続きは基本的にメールでの添付ファイルのやり取りで行なえ、少ない日数で契約を締結できるのが魅力です。
マンスリーマンションの多くは家具や洗濯機など生活に必要なものが用意されているため、慣れない日本で買い揃える必要はありません。また、キッチンで自炊できることでホテルに滞在するよりも食費を抑えられるのはもちろん、食材や調味料を揃えて自分好みの味に調理できるのもマンスリーマンションならではのメリットです。
日本料理が口に合わない、または故郷の味が恋しくなったときでも、自分に合った食生活を送れるので、食事にかんするストレスを軽減することが可能。海外での生活は長期滞在になるほど食事にかんする悩みは深刻になっていくため、自炊できる点は大きなメリットと言えます。
一般的な賃貸物件を契約する場合、電気やガス、水道など、ライフラインの手続きが必須になります。業者とのやり取りや契約の手続きを日本語で行なわなければいけないため、日本語に不慣れな外国人にとってはハードルがかなり高いと言えるでしょう。
マンスリーマンションならライフラインが整った状態で入居できるので、自分でライフラインの契約手続きを行なう必要はありません。物件によってはインターネット環境が整っていないところもあるため、事前に確認しておきましょう。オプションでモバイルWi-Fiルーターをレンタルできるところもあります。
マンスリーマンションの中には、外国人が利用するための条件が定められているケースがあります。その条件を満たしていなければ契約ができないため注意が必要です。
上記のような条件があり、日本語で意思疎通ができない方が一人で利用するのはハードルが高い可能性があります。そのため入居する条件は、事前に確認しておくことが大切です。
外国人の中には休日にホームパーティーを行い、無礼講で大はしゃぎする人もいるでしょう。部屋を自由に出入りする、大量に飲酒する、大音量で音楽を流すなどの行為を行うことも。しかし日本では海外スタイルのホームパーティーは、苦情が入るレベルのものもあり、すぐに運営会社に連絡が入って「迷惑な住人」として対応しなければなりません。
そのため外国人にマンスリーマンションを紹介する場合は、「ホームパーティーを開催しない」という条件を出しているケースもあるのです。もちろん日本スタイルの静かな飲み会程度であれば問題はありません。またベランダでのバーベキューなども禁止しているケースが多いので注意しましょう。
マンスリーマンションは、通常の賃貸物件よりも契約自体は非常にしやすいでしょう。そのため海外に在住していても、日本にあるマンスリーマンションを契約し、来日してスグに居住を始めることも可能です。
まず物件を探すのはネットを利用するのが一般的でしょう。外国人専用の物件ページや外国人用のポータルサイトなどを活用し、気になる物件があればメールで問い合わせを行います。マンスリーマンションの場合、日本にいても内覧は基本的に行っていないため物件の間取りや写真などの情報は多いので、その情報を参考にして物件の状態などをチェックしやすいでしょう。
申し込みや契約締結に至るまで、全てメールなどで完了することが可能です。ほとんどのケースで海外の住所や電話番号でも契約でき、クレジットカードなどで支払うこともできます。契約手続きが完了できれば、鍵の引き渡しと入居だけです。来日した際に店舗まで足を運び、鍵を受け取れば、自分で物件に行き、入居という流れになります。家具や家電、インフラ環境も整っているため、入居した当日から日本での生活は始められるでしょう。
日本に旅行や出張などを理由に短期から中期滞在するケースにマンスリーマンションは非常に便利でしょう。通常の賃貸物件よりも入居への契約のハードルも低く、居住するための設備を購入する手間も一切かかりません。賃貸契約さえ締結すれば、すぐに日本での生活を始めることができるなどの魅力もあります。
そのため本格的な家探しを行う際の仮住まいとして利用するのもオススメです。マンスリーマンションを活用し日本の雰囲気や便利な店舗などもチェックしながら、自身の条件に合ったエリアで物件をじっくり探せるでしょう。